大分県・別府市で民泊を始めるには?許可・届出・保健所窓口を解説
大分県・別府市で民泊を始める方向けに、住宅宿泊事業法と旅館業法の違い、180日ルール、住宅要件、地域別の保健所窓口、消防・管理委託・定期報告を公式情報に基づいて解説します。

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大分県で民泊を始めるには、主に住宅宿泊事業法に基づく届出か、旅館業法に基づく許可が必要です。別府市、大分市、由布市など、物件の所在地によって相談・提出先が異なるため、物件契約や改修の前に制度と窓口を確認しなければなりません。
この記事では、大分県と観光庁の公式情報をもとに、180日ルール、住宅の要件、家主不在型の管理委託、保健所窓口、消防確認、開業後の定期報告までを整理します。
この記事は2026年9月7日時点の公式情報を確認して作成しています。制度、必要書類、窓口の運用は変更される場合があります。申請・届出前には、大分県、管轄保健所、消防本部、建築・都市計画担当の最新案内を必ず確認してください。
大分県で民泊を始める2つの方法

宿泊料を受けて人を宿泊させる事業は、空き家や自宅の一室を使う場合でも、無許可・無届で営業できません。大分県は、旅館業法の許可または住宅宿泊事業法の届出が必要と案内しています。
住宅宿泊事業法に基づく届出
住宅宿泊事業は、法令上の「住宅」の要件を満たす建物で、年間の宿泊日数を180日以内として営業する制度です。180日の算定期間は毎年4月1日正午から翌年4月1日正午まで、1日は正午から翌日の正午までです。
届出は原則として民泊制度運営システムを利用します。大分県の案内では、電子署名・電子証明書を使わない場合でも、所定の本人確認書類の写しをシステムへ添付する方法が示されています。最新の添付書類と本人確認方法は、提出直前に県の案内で確認してください。
旅館業法に基づく許可
年間180日を超えて営業したい場合や、建物が住宅宿泊事業の住宅要件を満たさない場合は、簡易宿所営業など旅館業法上の許可を検討します。旅館業は、用途地域、建築基準、消防設備、衛生上の構造設備基準を満たす必要があります。
住宅宿泊事業の届出と旅館業の許可は別制度です。「届出さえすれば通年営業できる」「空き家なら必ず民泊にできる」とは限りません。運営日数、建物用途、立地、改修費を比較し、契約前に管轄窓口へ相談しましょう。
住宅宿泊事業に使える「住宅」の要件
住宅宿泊事業に使う建物は、設備要件と居住要件の両方を満たす必要があります。
必要な4つの設備
観光庁の案内では、台所、浴室、便所、洗面設備が必要です。設備が建物内のどこにあれば要件を満たすか、複数棟の場合にどのように扱うかは個別判断が必要になるため、図面を用意して確認してください。
居住要件
建物は、次のいずれかに該当する必要があります。
- 現に人の生活の本拠として使用されている家屋
- 入居者の募集が行われている家屋
- 随時、所有者・賃借人・転借人の居住に使われている家屋
大分県の由布市向け公式ポータルでは、セカンドハウスや別荘は3つ目の居住要件に関係する例として示されています。一方、居住実態も入居募集もなく、宿泊専用として使用する建物は、住宅宿泊事業の対象にならない可能性があります。
別府市・大分市・由布市の届出・相談窓口

大分県の公式案内では、所在地ごとに住宅宿泊事業の窓口が分かれています。次は代表的な地域です。
別府市
別府市、杵築市、日出町の住宅宿泊事業は、大分県東部保健所が相談・書面提出先です。別府市で旅館業を検討する場合も、大分県の窓口一覧では東部保健所が案内されています。温泉設備を営業に使う計画では、宿泊制度とは別の法令や手続きが関係することがあるため、温泉利用を含む計画内容を窓口へ伝えてください。
大分市
大分市内の住宅宿泊事業は、大分県生活環境部 食品・生活衛生課が相談・書面提出先です。一方、大分県の民泊案内では、大分市内の旅館業法手続きは大分市保健所とされています。選ぶ制度によって窓口が異なる点に注意しましょう。
由布市
由布市内の住宅宿泊事業は、大分県中部保健所由布保健部が窓口です。県の由布市向けポータルでは、住宅要件の確認、由布市消防本部からの消防法令適合通知の入手、民泊制度運営システムでの届出、書類修正、保健所の立入調査、標識受領という流れが案内されています。
上記以外の市町村も管轄保健所・保健部が指定されています。住所を市町村名だけでなく地番まで整理し、大分県公式ページの最新窓口表を確認してください。
届出前に確認する7項目
1. 賃貸借契約と管理規約
賃貸物件では、貸主が転貸と住宅宿泊事業への利用を認めているか確認します。分譲マンションでは、管理規約で民泊が禁止されていないかを確認します。口頭の了承だけに頼らず、契約書、承諾書、管理規約など確認根拠を保存してください。
2. 用途地域・建築上の制限
住宅宿泊事業の届出を受理されても、都市計画法や建築基準法への適合が自動的に確認されるわけではありません。旅館業は用途地域によって立地できない場合もあります。検査済証の有無、増改築履歴、避難経路、用途変更の要否を建築・都市計画担当へ相談しましょう。
3. 消防設備
必要な消防設備は、建物の規模、構造、間取り、家主の居住状況、宿泊室の面積などで変わります。非常用照明、避難経路表示、火災警報器、消火器、自動火災報知設備などの要否を自己判断せず、工事前に所轄消防署へ図面を示して相談してください。
4. 家主不在型と管理委託
宿泊者の滞在中に事業者が不在となる場合は、原則として国土交通大臣の登録を受けた住宅宿泊管理業者へ管理業務を委託します。また、一つの届出住宅の居室数が5を超える場合も管理委託が必要です。
管理業者を選ぶ際は、料金だけでなく、宿泊者への説明、本人確認、鍵の管理、清掃、設備不良、近隣からの苦情、災害時の対応範囲を契約書で確認しましょう。
5. 衛生と宿泊者名簿
住宅宿泊事業者には、宿泊者1人当たり3.3平方メートル以上の居室床面積の確保、清掃・換気、宿泊者名簿の作成・保存などが求められます。観光庁は、名簿を作成日から3年間保存し、氏名、住所、職業、宿泊日などを記載するよう案内しています。
6. 近隣対応とごみ処理
宿泊者には、騒音、ごみ、火災防止について書面その他の適切な方法で説明し、周辺住民からの苦情・問い合わせへ適切かつ迅速に対応する必要があります。事業で出るごみは家庭ごみと同じ方法で出せない場合があるため、自治体の廃棄物担当へ処理方法を確認してください。
7. 温泉を利用する場合の手続き
別府や由布院などで温泉付き物件を計画する場合、温泉の利用権や設備があるだけで宿泊者へ自由に提供できるとは限りません。温泉法、公衆浴場法、給湯契約、設備管理など個別の確認が必要になる可能性があります。宿泊許可・届出の相談時に、温泉の利用方法も具体的に説明してください。
届出から営業開始までの流れ

- 住宅宿泊事業か旅館業かを決める
- 所在地、所有・賃貸の別、家主居住・不在、想定営業日数を整理する
- 管轄保健所等へ図面を持参して事前相談する
- 建築・都市計画、消防、廃棄物など関係部署へ確認する
- 貸主の承諾、管理規約、住宅要件を確認する
- 必要な改修・消防設備を整える
- 必要に応じて住宅宿泊管理業者と契約する
- 民泊制度運営システム等で届出し、補正や現地確認へ対応する
- 標識、宿泊者名簿、外国語案内、近隣対応、定期報告の体制を整えて営業を始める
必要書類や現地確認の方法は、地域と物件条件で異なります。「通常2〜3週間で終わる」など一律の期間は見込まず、開業希望日から余裕を持って相談してください。
営業開始後に必要な対応
標識の掲示
住宅宿泊事業者は、届出住宅ごとに公衆の見やすい場所へ所定の標識を掲示します。予約サイトへ届出番号を掲載するだけで、現地標識の代わりにはなりません。
外国人宿泊者への案内
外国人宿泊者には、設備の使い方、移動のための交通情報、火災・地震などの通報連絡先を外国語で案内します。翻訳文を用意するだけでなく、緊急時に連絡がつく運用を整えてください。
偶数月の定期報告
大分県と観光庁の案内では、毎年2月、4月、6月、8月、10月、12月の15日までに、直前2か月分の宿泊日数、宿泊者数、延べ宿泊者数、国籍別宿泊者数の内訳を報告します。原則として民泊制度運営システムを利用します。
大分県の民泊施設数を確認する方法
届出件数を確認したい場合は、推測値や古い民間記事ではなく、大分県が公開する「住宅宿泊施設一覧」を確認しましょう。県の公式ページには、大分市を含む住宅宿泊施設一覧が基準日付きで掲載されています。件数は届出、廃止、休止などで変動するため、調査日と一覧の基準日を併記することが重要です。
よくある質問

別府市で住宅宿泊事業の相談をする窓口はどこですか?
大分県の公式案内では、別府市の住宅宿泊事業は大分県東部保健所が相談・書面提出先です。消防設備は所在地を管轄する消防本部へ別途相談してください。
大分市では県と市のどちらへ相談しますか?
住宅宿泊事業法に基づく届出は大分県生活環境部食品・生活衛生課、旅館業法に基づく許可は大分市保健所が案内されています。検討している制度を伝え、窓口を取り違えないようにしましょう。
住宅宿泊事業なら年間180日営業できますか?
180日は全国共通の上限であり、営業が保証される日数ではありません。建物の住宅要件、契約・管理規約、消防・建築関係法令、自治体の運用などを満たす必要があります。
温泉付きの物件なら収益性が高いですか?
収益は取得費、改修費、温泉利用にかかる費用、需要、価格、清掃・管理費などで大きく変わります。根拠のない稼働率や収益額を前提にせず、許認可と温泉利用の可否を確認したうえで個別に収支計画を作成してください。
まとめ
大分県で民泊を始めるには、住宅宿泊事業法の届出と旅館業法の許可のどちらが計画に合うかを最初に決めます。別府市は東部保健所、大分市の住宅宿泊事業は県食品・生活衛生課、由布市は中部保健所由布保健部など、所在地と制度によって窓口が異なります。
物件を契約する前に、住宅要件、用途地域、管理規約、消防設備、管理委託、温泉利用の手続きを確認してください。推測の収益や一律の申請期間を前提にせず、公式窓口へ図面と運営計画を示して相談することが、安全な開業への近道です。


