知っておきたい、任意売却で気をつけるべき5つのポイント
住宅ローンを払えなくなったとき、家を有利な条件で売却することができる「任意売却」。家が競売にかけられた場合よりも、比較的高い値段で家を売却できるうえ、競売のように家を売却したという事実がインターネットなどで公開されないため、生活を再スタートさせやすいというメリットがあります。
しかし、任意売却はメリットばかりではありません。以下では、任意売却時に起こりうるデメリットについてご紹介します。
引っ越し代を受け取れない
任意売却の大きなメリットのひとつに、債権者から引っ越し代を受け取れるというものがあります。上限30万円という決まりはありますが、新生活を始める際に大きな助けになることでしょう。しかし、この引っ越し代は「引っ越しが滞りなく進むように」という債権者側の配慮によって手渡されるもの。必ずしも「渡さなければならない」というものではないのです。
任意売却手続きがあらかた進んだ頃になって引っ越し代が捻出されないと知ると、精神的なダメージを受けることはもちろん、新生活の構築プランにも支障を来すので要注意です。
債権者が同意してくれない
家を任意売却する際は債権者の許可が絶対に必要です。許可をもらうときに重要なのが、ローンを滞納したことについて、債権者に対し開き直ったり、投げやりな態度を取ったりしないこと。実際に、通常であれば任意売却を認めてくれる金融機関でも、債務者の態度が原因で任意売却が許可されないこともあるのです。任意売却をする際は、債権者に対し真摯な態度を見せましょう。
連帯保証人がいる場合……
住宅ローンに連帯保証人がいる場合、その人から許可が得られないと任意売却を進めることはできません。多くの場合、連帯保証人は親や兄弟、配偶者などです。任意売却は家族全体の問題になるので、しっかりとした話し合いが必要です。
なお、連帯保証人が離婚した“元”配偶者の場合、関係が悪化していると同意を得られない可能性もあります。その場合競売を回避できない可能性もあるので、慎重に話し合いを進める必要があるでしょう。
買い手が見つからない
意外と見落としがちなのが、「任意売却をしても、必ずしも買い手が見つかるわけではない」という点です。売却価格が不適当だったり、条件が悪かったりすると、買い手が見つからない事態も考えられます。また、任意売却を決定する時期が遅く、不動産会社が十分な準備をできなかったために、家を売却できないケースもありえます。
買い手がつかない場合、家の競売準備が着々と進みます。その結果、債務者にとって不利な条件で家が売却され、強制退去させられることになります。
こうならないためには、適正な売却価格を設定できる不動産会社に、なるべく早い段階で任意売却を依頼することが必要です。
債権者から催促を受ける
任意売却をする場合、「期限の利益を喪失」していることと、「代位弁済」を受けていることが条件となります。「期限の利益」とは、毎月決まった金額を支払うことを条件にローンでの支払いを許可する、という内容のものです。期限の利益を失うと、住宅ローンを一括で支払うよう通知が届きます。
また、代位弁済とは債務者がローンの返済ができなくなった場合に、代わりに保証会社が借入額全額を返済するというものです。代位弁済が行われると、今度は保証会社が元のお金と金利を合わせた金額を一括返済するよう求めてきます。
こうした状態になるためには、3~6回程度ローンを滞納する必要があります。その間債権者から催促を受けることを考えると、精神的な負担は決して少ないものではないでしょう。しかし、こうした場合でも任意売却に詳しい不動産会社に依頼をしておけば、適切なアドバイスを受けることができます。
「ブラックリスト入り」してしまう!?
任意売却をしたあとは、通常5~10年間金融機関から住宅ローンなどの借入ができなくなります。家を任意売却するにあたっては、住宅ローンを滞納する、期限の利益を喪失する、といった過程を経ている場合がほとんどのため、いわゆる「ブラックリスト入り」をしてしまうのです。
任意売却について詳しい不動産会社なら、こうしたやむをえないデメリットについてしっかり説明してくれ、サポートを受けることもできます。
まとめ
任意売却は、必ずしもメリットばかりではないとおわかりいただけたでしょうか。しかし、買い手が見つからない問題や、債権からの催促、ブラックリスト入りしたときの対処法などについては、任意売却について豊富な知識を持っている不動産会社であれば適切な対応を期待できます。また、連帯保証人の同意が得られないといった個人間の問題についても、スムーズに話し合いを進めるにはどうしたらいいか、不動産会社に相談することは可能です。
グリーングラスは大阪市のマンション売却を専門に行っています。任意売却についての経験・知識も豊富なので任意売却を検討している方や、任意売却について知りたい方に適切な対応やアドバイスをさせていただきますので、お気軽にご相談ください。